「誰があたしの情報をバラまいた!」
翌朝、パソコンを開いた知由は、また叫んでいた。
「私よ、三崎」
手を挙げたのは、自称知由の弟子で、現在世界一位のハッカー、レジーナだ。
「たくさんの事件を解決したいじゃない」
ちなみに、一弥たちがレジーナに探偵業について話したことは、もう怒った。
あれから一度目を覚ましたのだ。
「それはお前の願望だろ! おい、一弥! この粗大ゴミをさっさと捨ててこい!」
知由はこれでもかと言うほど、レジーナを睨んでいる。
「今日は一段と荒れてんな、アイツ」
知由からとんでもないことを頼まれた一弥は、それを無視し、落ち着いてコーヒーを飲んでいた。
「今日はしょうがないですよ……」
雪兎は苦笑する。
「そもそも、僕たちが悪いしね」
そんな雪兎の意見に、滋が椅子に座りながら便乗する。
ちょうど出かけて、帰ってきたのだ。
「知由ちゃんが今怒ってる理由って、昨日レジーナさんがネットに探偵業を宣伝したからですか?」
同じく、戻ってきた夏芽は滋の隣に座る。