クラス替え、それは一大イベント。


そのクラスによって、団結力、成績、色々変わってくる。


私は今年中3で受験生ということもあり、出来る限りいいクラスになれるよう祈っていた。





色々なことを考えながら歩いていたら、あっという間に学校に着いた。
私はさっそく、下駄箱に貼ってあるクラス分けを見に行った。


「えーっと、私は……1組だ。」



自分が1組ということは分かったが、他に誰が同じクラスなのかが気になって、しばらくクラス分けを見ていた。

すると、どこかで見覚えのある、聞いたことのある名前を見つけた。

『神木 真(かみき しん)』



(神木 真 って、あの、あんまり学校来ない人??)



私は彼を知っていた。まぁ彼は、「だるい」「めんどい」などとよく分からない理由で学校をよく休んでほぼほぼ不登校になってた人だからだいたいの人は知っている。ある意味有名だ。



でも私はそんな彼が好きではなかった。私も学校はそこまで好きじゃない方で、何度も休みたいことがあった。それでもやっぱり親は許してはくれなかった。


それなのに「だるい」「めんどい」などという理由で学校を簡単に休んでいる彼が気にくわなかったの。

出来る限り関わりたくなかった。




でも、よくよく考えたら彼はほとんど不登校。同じクラスでも顔を合わせることも少ないだろう。
少し安心した。










そんな安心もすぐに打ち消されてしまった。
私はこの状況が読み込めてなかった。驚き過ぎて。





(なんで…。なんで私の席の隣が神木くんなの??)


驚きはそれだけでは無かった。



(しかも…。不登校だったはずなのに…。)





そう。私の隣の席は神木だった。しかも、来ないだろうと、顔を合わせることも少ないだろうと思っていた彼が、隣に座っているのだ。




私は驚きを隠し、平常心を保つことに必死になっていた。