麗ちゃんは理解が追いつかないのか、目を泳がせてる。
「いつも付き合えとか、嵐士は私のだとかしか言わねーから、ホントに好きか確かめたかったんだよ。じゃないと、俺が一方的に好きってことになるからさ」
麗ちゃんの顔が、どんどん赤く染まってく。
麗ちゃん、可愛いなあ……
「麗、俺の彼女になってほしい」
「なる!なるー!」
麗ちゃんは嬉し涙を浮かべて、野澤君に抱きついた。
私はあんなことできないなー……
そして、教室は徐々に騒がしさを取り戻していった。
「麗ちゃん、おめでとう」
「ありがとう、花!」
麗ちゃんは満面の笑みだった。
「あと……ごめんね?八つ当たりみたいなこと、して……」
そして、今度は目を伏せた。
コロコロと表情が変わってて、なんだか忙しい。
「ううん、大丈夫だよ。ていうか、これでダブルデートできるね!」
「うん!」
そして再び笑顔に戻る、と。