「麗ちゃん、本当に野澤君が好きなんだね」
「嵐士もたぶん、麗が好きだと思うぞ」
「え?」
さらっとまた……
でも、そういうことなら、二人は両思いってことだよね?
なのに、なんで付き合わないのかな……?
ぐるぐると、答えの出ない疑問を考え続けていたら、いつの間にか昼休みになっていた。
いつものように、一人で食べようと思っていたら、三神君が私の席に弁当箱を置いてきた。
「三神君……なんで?」
「一緒に食べたらダメなのか?」
一緒に食べるのが当たり前みたいに言われた。
「そういうわけじゃ……」
三神君なら、一緒に食べてくれる人、たくさんいそうなのに……
なんで私なんかと?
「花ー。お昼一緒に……って、三神もいるの?」
すると、麗ちゃんがビニール袋を手に、教室に入ってきた。
あとから野澤君も入ってくる。