三神君と買い物して帰ると、麗ちゃんと野澤君はもう家の中に入っていた。


そして、楽しそうに三神君の部屋を探っている。



「お前ら……いい加減にしろ!」



三神君に怒られても、二人はずっと笑っていた。



「私、ご飯の準備するね。麗ちゃんと野澤君は、苦手なものない?」



私はキッチンに立ち、リビングではしゃぐ二人に質問した。



「俺はないよー」


「私もない!ってか、花が作るの?三神は?」


「三神君は料理が苦手だから、私が食事係なの」



あ、バラしちゃった。



三神君が私をにらんでるのは、気付かなかったことにしよう、うん。



そして、私は四人分作り終え、食卓に並べた。



「うわ、めちゃくちゃ美味そう。いいな、千秋は。こんなの毎日食えるなんて」


「花、私のお嫁さんになってよー」



すごい褒められる……


なんだか照れくさい。



「ダメだ。西野は俺のなんだよ」



……さすが、天然ボーイ。