この大集合を見てかわからないけど、野澤君はそう呟いた。
「だねー……」
そんな麗の声を聞きながら、私はそっと布団から出ていた、千秋の左手を握る。
みんな、千秋のことを待ってる。
早く、目を覚まして……?
心の中でそうささやくと、微力だったけど、千秋が握り返してくれた。
「え、嘘……千秋?千秋!?」
どうしても目を覚ましてもらいたくて、私は叫んだ。
ここが病院だってことも忘れて。
みんなも、懸命に千秋の名前を呼ぶ。
「ん……」
すると、千秋がゆっくりと目を開けた。
「千秋!わかる?」
一番に千秋に声をかけたのはお姉さん。
冷静な判断での言葉。
「姉貴……ここは?」
千秋は目を左右に動かす。
「病院。あんた、一週間も眠ってたんだから」
お姉さんと千秋が話し続けてる間、私は嬉しすぎて声が出なかった。
そして、お姉さんは医者を呼びに病室を出ていった。