「花ー。元気なさそうだね?」
そりゃまあ、千秋のいない日が続いてますから。
とは言えず、私は苦笑いした。
「そうだ、ここに来る途中に椛雪菜に会ってさ。連れて来てみた」
連れて来てみたって……
ていうか、麗は椛さんのこと嫌ってなかったっけ?
話したくないとか言ってなかった?
私と和解したってことを聞いたことで、麗の中で、椛さんに対する印象が変わったのかな?
本当のところは教えてくれそうにないけど。
麗は一旦廊下に行き、椛さんを呼び入れた。
相変わらずの可愛さですこと。
こんなに美男美女が集まったら、私居づらいんですけど。
「久しぶり、です」
「あれ、雪菜ちゃんだ。久しぶりだねー」
私が答えようとすると、お姉さんに遮られた。
椛さん、千秋の幼馴染だったから、お姉さんが知ってるのも当然だよね。
「あとは千秋が目を覚ますだけだな」