「千紗はバカだねー」


「う、うるさいっ…元はと言えばあんたが原因なんだから!」


「….ん、ごめんね」




いきなり、かなり真剣に、謝られるもんだから、

びっくりしてしまうわけで…



ちょ、調子くるう…




「痛かったでしょ」


「えっ、と…」


「佐藤ちゃん、根は優しい子だから許してあげてよ」


「それは、別に…」




いつの間にか包帯は巻き終わってて、

それにありがとう、って呟く




佐藤さんのフォロー、してるし

私のことも気にかけて、くれるし


やっぱり藤堂は、…優しい。




「でもビックリした」


「え?」


「"あいつに好かれてんのは私のほうだから"だっけ?」




げっ…!!


や、やっぱり聞こえてた?

は、恥ずかしい…