「どうしたの?」



「薬、渡したくて」



「え?」



「午前中、倒れただろう?
頭痛薬とか持ってきたから、明日の持ち物の中入れといて。」



そう言って圭介くんはポケットから出した薬を私の手に持たせると



「じゃあ、そういうことだから。
今日はゆっくり休んで」



そう言って男子部屋の方に向かって言った。



「あっ、えと、圭介くん、ありがとう!」



過ぎていく背中に、そう言うと、圭介くんは振り返ってにっこり笑ってくれた。




手に持った薬は、ポケットに入ってたからかまだ少し温かくて、そこに圭介くんの温もりを感じた。