躰を2つ折りにして頭を下げている高畑まひるを見下ろしながら、俺は思った。

「お願いですから見逃してください!」

と言うか、本当に往生際が悪いな。

注意してもやめるつもりがないなら仕方がない。

「はい、そうですか…と言って見逃す訳にはいかないだろ。

規則は規則だ、このことは上層部に報告して重役会議に…」

そう言った俺に、
「やめてください!」

高畑まひるは顔をあげて叫んだ。

「本当に3ヶ月で解決するんです!」

どれだけその数字を強調すれば気が済むんだよ…。

いい加減にしろと叫びそうになった俺に、
「3ヶ月経ったら、バイトも会社も辞めますので!」

高畑まひるは叫ぶように言い返したのだった。

「はっ?」

俺は訳がわからなかった。

「あっ…」

高畑まひるは余計なことを言ってしまったと言う顔をしていた。