ヴーヴーヴー…



携帯が鳴っている。



今は携帯なんか無視したいし、ただあたしだけの世界に浸りたい。



でももしかしたら急用かもしれないし、嫌々ながら携帯を開く。



[受信:亮]
本文:どうしたの?今日一緒に勉強だよね?



はあ!?



今あたしは誰に対してイライラしてると思ってんの。



大体あたしが亮にノートを見せるだけ。



勉強になるわけがない。



本当にうんざりする。



[送信:亮]
本文:嫌。今日はそんな気分じゃない。



―--…送信完了。



プルルルル…



今度は何!?電話…?



しかも非通知。



『もしもし』



若干ビビりながら電話に出る。



「………」



相手は黙ったまま。



『もしもし?切りますよ』



「あっ、俺です」



『智…?』



まだ声変わりをしてなくて、高くて、独特な声は智。



「今日の事さ…」



以外にも智は早くも今日の事を話し始めた。



ずっと気になってて、好きだって思ってくれてた事。



でも亮と付き合ってると思って告白もろくにできなかった事。



そんな事言ったって、知らない。



でも…



「ね。好きなの。だから俺と付き合うでしょ?」



ナンテ強引ナンダヨ。



『げっ…あっ、その事なんだけど…』



「じゃあね!大好きだよ、ハニーw」



いつからあんたのハニーだよ。


知らないし。





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