☆彼



毎日はあたしの孤独と共にどんどん過ぎて行った。



でも、ある日。



『なぁーゆぅー』



「はっはい!!」



昼休みにあたしのクラスを訪れる優李っ!!



どきどき。



あたしの心臓は一定のリズムからはみ出してどんどん早まって行くみたいだった。



しかも声なんか裏返しちゃったりしてね。



恥ずかしいけど、



「何できた…の…」



あたしが発した“の”に被り気味で優李が叫ぶ。



『だあいすきだーーー!!』



不意に発せられた、愛の言葉。



夢、なんかじゃないんだよね…?



瞳からポロポロと涙を零したあたし。



『返事、は…?』



心配そうに上目使いであたしを見つめる。



「あた…しも…」



かなり照れちゃったけど。



優李には聞こえたのかな。



でも、笑ってくれたから、きっと聞こえたんだね。





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