多分…優李は気づいてなかったね。



あたしは、どこに居たってあなたを見つけられる自信があるんだけどな?



「な…ゆ…」



後ろからあたしを呼ぶ声で、現実に戻される。



そこには玲奈がいて、心配そうな顔をしてこっちを見ていた。



『玲奈…ごめんね…』



「れいなじゃ、聞いてあげれないかな?だめかな?」



優しく問い掛けてくれる玲奈は、あたしを包んでくれるような暖かさがあった。



でも―まだこの気持ちは誰にも言えないから。



『玲奈…ごめんね…』



あたしはそっと謝った。



「そう。」



玲奈は、冷たい目をして去って行った。



大切な親友までも失しちゃうの…?



あたしは、なんでこんなに辛い思いをしてるの?



今、あたしはどうしようもなく虚しい気持ちでいっぱいだった。





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