久しぶりに見た亮は、やんちゃな笑顔から、包容力のある笑顔に変わってた。



それに、声が低くなったね。



でも、あなたの優しさは変わらない。



亮、大好きだったよ。



そうやってあたしの中で終わりを決めたんだ。



ずっと、引っかかってたんだもん。



「久しぶりだね、俺、まだ好きなんだよ、那柚の事。」



『うん、』



「たくさん悩んだし、たくさん泣いた。馬鹿らしい事だってしちゃった。」



『うん、』



「でも、でもね、俺…たくさん学校休んで、考えて、那柚の幸せが俺の幸せなんだ、って思えるようになったよ。」



『…うんっ…グス…』



「那柚は、最初から俺に背中押して欲しい、ってそう思ってたよね…?」



なんで、分かっちゃうのかな。



亮は素敵な男になったね。



「だから、これからも友達でいて?」



『うーっっうんっっ』



あたしは号泣。



亮があたしに告ってくれた時、最初に泣いたのは亮だったよね。



でも今、亮は泣いてないね。



あたしの泣いてる姿見て、ほほえんでくれてるね。



でも、あたしには分かるんだよ。



『りょ…っもっ…きょ―だ…けっ…いっ…しょにい…泣いて』



泣いてるからぐだぐだな声で、あたしは亮に問いかけた。



そしたら亮は、



「那柚が泣いたら俺も泣くう」



って言って涙をこぼしたんだ。



すごく、すごく、綺麗だったよ。



ひとつの星が、流れたみたいだった。



亮…忘れない。



あたしは、あなたを想った過去も、



あなたに想われた過去も、



全部を大切にしてくからね。



大事な大事な…



宝物だから。





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