『せん…せっ…あたし、放課後残れって言われたんですけど』



優李を横目でちらっと盗み見てから、先生に話しかける。



「そうだったね、じゃあついでに那柚ちゃんも3ー3で待っててね。」



『…はい』



若干“ついでに”のところに疑問を持ちつつも、一応返事をして、3ー3に向かった。



「3ー3…3組…」



なんてあたしは独り言をポロリとこぼしながら3ー3を探す。



「那柚ちゃんっ」



呼ばれた方に振り向くと、そこには少し不機嫌そうな優李の姿。



「優李〜」



いかにも今気付いたかのように話しかけてみる。



「那柚も、3ー3なんだね」



『あたしも、って事は優李もなんだね?』



「そうだよ、」



そう言って笑った君は、また、あたしの心を揺さぶった。




―ガラガラ…



「あら、2人で来たの。」



先生はあたしたちを交互に見ながら話しかけた。



「はい…」
『はい…』



あたしと優李はハモった事を可笑しく思いながらも、先生から与えられる“罰”を予想して少しビビってた。



まあ、ビビってたのはあたしだけなのかもしれないけど。





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