あたしはこんなに単純。



あなたの一言で強くなったり、あなたの一言で笑顔になれる。



けど…



あなたの一言で勝手に嫉妬したり、
あなたの一言で涙が溢れる。



あなたはなんてすごいんだろ。


まるであたしの全てだね。



でもあたし今―



スッゴい幸せ。



だって今、あなたはあたしの為だけに心配してくれてんだよね?



―嬉しい。



そう思った瞬間にはあたしの口元に笑みが零れていた。



「あれ?元気出た?」



ニカッっと笑顔を見せる君は、どんな光り輝く物よりもまぶしく、欲しかった。



「ちょっと優李?その子誰?」



ずっと見ていたのか、それとも居なかったのかは分からないが、いきなり保健体育の先生があたしたちの間を割って入ってきた。



「ってアレ…!?あなた!那柚ちゃんよね?」



げ。バレたか。



あ…でも同時に先生が生徒と付き合っている事がバレたんだ。


こりゃ…あたしが有利?





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