二股をかけられるなんて、よく聞く話だ。



てゆうか何あたしってば彼を自分のものにしてるんだろ。



勝手に彼があたしを見てくれてるんだと勘違いして自惚れてるだけ。



そう考えたら恥ずかしかった。


なんで今まで気付かなかった?


てゆうかよく“二股”なんて言えたなー。あたし。



今は恥ずかしくてばからしくて、自分で自分を嘲笑ってやりたい。



でもね、でも。



あたしは自分を嘲笑ってやる余裕なんて1ミリもないんだよ。


あたしにはあなたしか見えないみたい。



涙…止まんないよ。



あたしがこれだけ泣いてたら、あなたは見つけだしてくれるかな。



そんな意地汚い気持ちを抱えつつ人混みの中を必死で眺める。


あーあ。見失った…





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