ぼんやりした私の視界に、現れたんだ。 ――彼が。 その場に呆然と立ち尽くしていた。 ただ、彼だけを見つめて。 彼は遠い所にいたが、 右にはー…女? 彼の右側には、紛れもない素敵な彼女がいた。 あの人、どこかでー…‥。 あ…先生だ。 保健体育の先生。 あーそっかあ、そうなんだあ。 とまた、瞳からは涙。 涙って枯れないんだね。 いくら泣いても、まだまだ零れ続けるんだね。 _