なぜか隣に暖かいものを見つけた。



眠っていても分かる大きな手が、私を誘っているかのように伸びている。



知らず知らずの内に私はその手に自分の指を絡めていた。



『っん…?』



私が起きると、真横には茶髪のかっこいい子がいた。



なぜだかこの手を離したくなくて、ずっと側にいたくて、わざと起き上がらなかった。



長いまつげに、柔らかそうな唇。



彼の唇に触れると、ピクン、と反応した。



「ん〜?」



彼は私の手をほどくとグッ、と手を伸ばし欠伸をして、片目だけを開け私を観察する。





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