私はベッドから起き上がるのも億劫だった。
昨日のことを思い出してしまい、全然寝れなかったし。

だって昨日健にあんなことされたんだよ!?恥ずかしくて顔全然見れない・・・襲っちゃうよとかほんと誰だよあいつ




ピンポーン



『・・・あ』



「おーい蛍、起きてるー?」



健だ。私はいつも朝が弱いから、健が家まで迎えに来てくれる。




いや気まずいでしょ気まずすぎるでしょ・・・!健に適当に返事をしてから急いで支度する。





『お、おまたせ・・・』

「うん。ほら、早く行くぞ」

『ん゙ん゙ッ、うん・・・』



ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙??いつも通りすぎてつらくない?あいつのメンタルやばくない?






今日の授業、昼食、帰り道。健は言動すべてがいつも通りで拍子抜けしてしまう。

私は変に緊張してしまい、健から逃げるようにそっけない態度を取ってしまった。




もしかしてこいつ・・・慣れてるのか?女慣れ?女慣れしてるの?なんで幼なじみ押し倒して次の日からそんな普通にできるの?



これじゃ私だけが意識しているみたいですごく恥ずかしい。

『健は・・・もうそういうの慣れてるのかぁ・・・』





やっぱり健が言ってたとおり、もう私の知ってる昔の健はいないんだ・・・



そう実感して、なんだか悲しくなる。





次の日、その次の日と私は健にいつも通り接することができないでいた。