「守、洋子さんと結婚するつもりなんだろう？」


唐突にそう聞いてきたお父様

「あぁ、もちろんそのつもりだよ。洋子さえ頷いてくれればスグにでも籍を入れて、結婚式はゆっくり準備しようと思ってた。」

そう話す守さんをビックリして見つめ返すと


「初めから言っていただろう？結婚を前提に付き合ってほしい。早いうちに結婚するつもりだと。」

そんな言葉を御両親の前だというのにものすっごい甘い顔して言われて、私の顔は一気に真っ赤になる。

「ふふ、可愛らしいわね洋子ちゃん。」

ニコニコのお母様はとってもご機嫌だ。


「それならもう、すぐ籍を入れちゃいなさい。洋子さんは守に甘えるのを遠慮せずに居られるようにする為には他人ではなく夫婦になって夫として支えるという事にするのが良いのではないか？」

サラっとすごい事言い始めたお父様

「それ、とっても良い案ね！そしたら洋子ちゃんは娘よね！お裁縫道具は私が見繕うわ！さぁ、そうと決まれば即行動！細井家の家訓ね！」

そこにお茶のお代わりを持ってきた森谷さんが

「奥様、こちら婚姻届もお持ちしました。」


え？え？

「いつなん時、素敵なお嬢さんを連れてきてくれるか分からなかったから準備してたのが役に立ったわね！」


お母様、どれだけ守さんの結婚待ち望んでたのでしょう。

というかこんなにあっさり結婚って進むものなの？！