今までに無かった社長室への郵便物のお届けに行くと、何故かお昼ご飯を社長と一緒に食べることになった。


しがないアルバイト大学生捕まえて何が聞きたいというのか。

社員じゃなかなか意見なんて言えないからってところで白羽の矢が立った?
大した仕事も出来てない小娘に聞いてもねって思うんだよ。

この状況に置かれても謎が残ってモヤモヤする。

でも社長に言われて断る事が出来るほどの立場も根性も勇気もない。

えぇ、私はチキンですとも!


そうしてあれよあれよと流されるままついて行き何と社長の移動用の黒塗りハイヤーに乗せられて、来たこともないような高級イタリアンのお店に連れてこられました。

カットソーとデニムで来るお店じゃないよ、ここ。


縮こまるしかない。

しかも個室。
どんだけ豪勢にしちゃうんですか、社長・・・


もう、縁のない世界過ぎてついていけない。

そろそろキャパオーバーしそう。

私はしがない貧乏大学生なんですよ?


「付き合わせてすまない。好きな物を頼んで?」

そう微笑んで言いながらメニューを渡してくれる。

メニューを見るとパスタやピザやコース料理などがある。

しかし値段はどこにも書いてない。
これじゃあ安いものを探すという事も出来ない。


ちょっと困っていると