ダメだとわかっていても
彼に会えてテンションが上がった
ずっと好きだった彼と再会して胸が高鳴る
どうしても彼が欲しくて
どうしようもなかった
彼とずっと一緒にいたいから
彼が何よりも大事だから
何も恐くない
何でもするわ
私にできることなら……
彼がいれば何もいらない
_________________________________________
マルの高校で練習試合があるって聞いて、応援に行くことにした。そこで見たのは、彼女と仲良く話してる。
試合の後、マルに気持ちを伝えた。
「ずっと好きだった。」
「き……急にそんなことを言われても……」
「もう一度チャンスがほしい……の」
そこへ、マルの彼女が見えた。マルに抱きついて、キスした。唇が触れる。胸の奥にポッと火が灯った。
走り去る彼女……をマルが追いかけようとしていた。だけど、抱きついて離さなかった。
「あんな子より、私の方がマルのことを好きなんだから……」
「お前のことは、友達としか思えない。俺が好きなのは、奈緖だから……」
どうしよう……
もう本当にダメなのかな?
このままじゃ終われない
好きだけど
彼女の心にどう触れていいのがわからない
どうしてら信じてくれる?
_________________________________________
告白されて、抱きつかれて、キスされた。俺のファーストキス……だったのに……なんて思ってた。だけど、それを奈緖が見ていたなんて……走り去る足音を聞くまで気づいてなかった。
すぐに追いかけようとしたのに、理沙に抱き着かれて、追いかけられなかった。やっと見つけた奈緖は、美月の隣で泣いていた。こんなはずじゃなかったのに……
2人で話す
「奈緖、ごめん。理沙に告白されたけど、俺が好きなのは、奈緖だから。こんなことで、終わりにしたくない」
「私達、合ってないし……このままつきあえない。」
「俺は別れたくない。」
「私は、もう会いたくない」
奈緖の言葉にいちいち傷ついてもしょうがないのに……それでも、友達としての絆を切りたくなかった。
「せめて、もう一度チャンスをくれ。友達として……でいいから……」
「もう友達にも戻れない。」
結果的に失恋ってこと……だな……
あなたと一緒にいると楽しかった
これからも一緒にいられると思ってた
ずっとこのままつきあって
そのまま大人になって
ずっとあなたと……
でもそんな夢は幻だった
今は心が苦しい……よ
_________________________________________
試合の後、マルをさがした。そして、マルが抱き合って、キスしていた。その場を走り去る。美月に話しながら泣いていた。そこにマルがきた。
私に気づいていたはずなのに、すぐに追いかけてこなかった。
でも、このままじゃダメだよね。マルと向き合う決心をした。
あんな綺麗な人に迫られていやなわけない。自分が似合ってないと感じた。ヒロと彩花に感じたのと同じ劣等感……一緒にいたかったけど、もう無理だと思った。
別れ話……の後、泣いていた私
「奈緖ちゃん……大丈夫?」
「やっぱり別れることになった。美月ちゃんにも迷惑かけたね。ごめんなさい」
「そんなの、いいから……一緒に帰ろう……」
「美月ちゃんは、マル達と帰っていいよ。あの人も、美月ちゃんと友達なんでしょ?」
「そうだけど、奈緖ちゃんも友達だよ……」
「私と一緒だと、美月ちゃんがみんなといづらくなる。だから、私は1人で帰る。じゃーね。」
明日、美月ちゃんとどんな顔して会えばいいかわからない……
そして、美月とも距離ができてしまっていた。
忘れたいことや
どうしようもない寂しさが……
ずっと胸に秘めてた想い……
あなたへの想いはゆるぎないものになっていく
何かが吹っ切れて心が軽くなった
_________________________________________
最近、美月ちゃんと一緒にいるところを見かけなくなった奈緖。今度の噂は奈緖が彼と別れたって……本当なのかな?
奈緖のためにはどうしたらいいのか考えて……でも、何も思いつかなかった。だけど、奈緖のところにいった。噂になってることを聞き出すために、屋上に2人で行った。そして、本当にマルと別れていた。まさか、奈緖の前で他の女と抱き合ってキスしてたなんて思わなかったよ。
「もう無理しなくていいんだよ。私はいつまでも友達だよ。」
「ありがとう。」
奈緖の手をギュッとにぎった。もう、奈緖から離れないよ。
あなたは誰よりも私のことを理解してくれる
変わらない友情……
傷ついた私を受け止めてくれる
言葉にしなくても
あなたは全てわかってくれる
あなたのおかげで前向きにやっていけそう
_________________________________________
マルと別れて、美月ちゃんとも距離をおいた。そうすると、私には誰もいない。
そんな私に声をかけてくれたのは、彩花だった。あの頃みたいに……
「大丈夫、1人じゃないよ。ずっと友達だよ」
不安を受け止めてくれた。彩花の優しさに……こんな風に言ってもらえるなんて、すごく嬉しい。
彩花が手をギュッとにぎった。手のあたたかさに、落ち着きを感じる。
1人の男としてお前が好き
このままずっと一緒にいたい
2人の関係はちょっとだけ複雑
恋じゃない
恋してるのはオレだけ
重ならない気持ち
一緒にいるのに……
やるせない虚しさ……
片一方だけの恋……
一方通行な想い……
現実が打ちのめす
募る想いの隠しかた……を教えて……
_________________________________________
また奈緖と一緒にいるようになった弘人。もう何があっても離れない。でも、切ない関係……これからも……いつまでも……ずっと続く……
時間だけが過ぎていく……
片一方だけの一方通行な恋……に疲れてきた。
オレだって恋に胸を焦がす夜がある
あれからいつも彼女のことで頭がいっぱいだった
何もかもやり直して……
あの日限りで終わりにしたくない
あの時泣かせてしまったから
もう泣かせたくない
もう会えない……のかな?
胸の中にトゲが刺さる
もう一度チャンスを……
_________________________________________
奈緖と別れてから、平穏で平和だった俺の世界がガラガラと崩れていった。奈緖が遠くに行っちゃった。寂しい……隣にいてほしかった。
サッカーにも、やる気が出ない。部活が終わるのを待ってるのは、理沙だ……そして、理沙とは友達だから、突き放すこともできなかった。俊一が見ているのをわかっていたけど……
夜……考えるのは、奈緖のこと……終わった恋……だけど、まだ好き……
一日中彼女のこもはかり考えていた
彼女に泣かれたあの時から……
彼女に会いたい
裏切りの代償を想像しなかったわけじゃない
今は選択したことを後悔してばかり……
_________________________________________
奈緖のことばかり考えてる。気がつけば、奈緖のことばかり考えてる。だけど、理沙との関係も続いている。それでも、どうしても奈緖に会いたかった。
部活を休んで、奈緖の高校まで会いに行った。
「マルは昔から優しいよね。でも、それは私にだけじゃない。マルの優しいところが好きだった。だけど、今も彼女と会ってるよね?」
「それは、会いにくるから……」
「そう、だったら彼女と付き合えばいい。もう会いにこないで……」
奈緖の言葉に、自分がしてしまったことを思い知らされた。
優しい彼が好きだった
彼はとことん優しい
でも私にだけじゃない
あの日……あの時……までは……
彼を信じていたけど
私は自分の信じる道を進む
これからもきっと思い通りにならないことがある
後悔することもあるかもしれない
でもこれも私の人生だから
_________________________________________
マルと別れてから、彩花といることが増えた。美月ちゃんから、マルが今も彼女と会ってることを聞いた。今は3人でいることが多いな……恋は終わったけど、友達がいてくれるから、終わった恋は忘れよう。
忘れようとしてるのに、マルが会いにきた。それも、優しさなんだろうけど……そんな優しさいらない。恋が終わっても、友達ってことなの?友達には戻れない……よ
もう会いにこないで……と、伝えた。