一方通行の恋……
どうせ叶わないんだから
こっそりと片想いをしてる
彼女への気持ちを諦めきれない
好きになっちゃったんだから仕方ない
彼女以外考えられない
好きになればなるほど空回りする
ハッピーエンドじゃないってわかっていても
好きにならずにはいられない
この切ない想いが届く日は……?
_________________________________________
美月の兄湊(みなと)
子供の頃からずっと好きだった人がいる。高校生になったら、気持ちを伝えるつもりだった。だけど、好きだと言えなくて……俺の中にあった気持ち……キラキラして、大切な人だけど、関係が壊れるのが怖くて最後の一歩が踏み出せなかった。そしたら、彼ができてしまっていた。彼ができてから、会うことがなくなって……望みのない恋なんだと思い知らされた。
正しくなくてもいい、バカだと思われてもいい、好きになってもらえなくてもいい。傷つくってわかっていても、またキミに会えたら伝えたい気持ち……
いつも、彼ができたと聞いた……あの日を振り返りながら生きてきた。人生をやり直せるなら、あの日よりも前に戻って、気持ちを伝えたい。
キミを諦めたくない。今諦めたら、きっと後悔する。
あれから、1年が過ぎて、いつのまにかまた桜の咲く季節になっている。季節が過ぎるのって早いね。それでも、気持ちは変わらない……
きっと……私次第……
あなたの優しさが……胸を苦しくする……
これ以上一緒にいたら……
なんか息苦しくて……
あなたといるだけで苦しくなる
一緒に話したり……普通のやりとり……
でも全部がきになってしまって……
色んな気持ち……
胸にくすぶってる気持ち……
でも……
この楽しい時間をこわしてまで
関係を変える必要ないよ……ね
_________________________________________
ヒロがマネージャーの子と2人でいるのを見たのは、私だけじゃなかったんだ。学校でも噂になっていた。
ヒロは、バイトが一緒でたまたま会って、一緒にバイトに行ったと話していた。
彩花と3人で話していた。でも、なんだか前とは違う。こんなに意識してるのは、私だけなの……
会わない日が続けば、想いは薄まっていくのかな?冷静にならなきゃ……
このままの関係を壊す必要ないよ……ね?でも、何もなかったように、自分の気持ちに嘘をつくのはやめよう
「ヒロ、もう付き合うのはやめよう。彼女のことを好きになったのなら、彼女とつきあえばいい。」
「何言ってんだよ。彼女は、ただのバイト仲間だよ。」
「私も、2人でいるのを見かけたけど、そうは見えなかった。別れを言えなかっただけなんでしょ。そんな優しさはいらない。」
2人のやりとりを見ていた彩花……
「彩花、行こう。」
「う……うん。でも、いいの?」
「うん。決めたのは私……だから……」
そこへ、彼女がやってきた。
「やっと別れてくれたんだ。これで堂々とつきあえるね。弘人。」
「お前……何言ってんだよ。俺は奈緖と別れたりしない」
彩花と2人で歩き出した。
今は一緒にいられるだけで幸せだから……
いつも一緒にいられるわけじゃない……
キミがいない未来なんて考えられない
だけどキミはいなくなった
本当に大切な人をなくしてしまったんだ
_________________________________________
彩花と奈緖と3人で話していた。話してるのは、彩花と奈緖。俺は聞いてるだけ。それでもよかった。一緒にいられるだけで幸せだから……
でも、奈緖から別れ話をされた。なんでいきなり……呆然としていると、彩花と2人で……歩き出そうとしていた
そこへ彼女がやってきた。これで堂々とつきあえるねって、まるで俺が浮気したみたいじゃないか……
彩花と奈緖が去っていく。
「弘人、部活始まるよ。行こう」
「俺は1人で行くよ」
「一緒に行こうよー」
「俺は1人で行く。」
走りはじめた。
そして、奈緖のことを考えた。奈緖に電話をした。出たのは、彩花だった。
「もう、電話してこないで。奈緖を傷つけるなんて、許さない。」
「俺の話を聞いてほしい……」
「聞くことなんて、何もない。」
電話を切られた
彼女が同じとこでバイトを始めたり、たまたま会って一緒に行くことになったり……あの時に断っていれば、こんなことにならなかったのかな?なくしてから気づいても、もう遅いんだ……
部活が終わったあと、「一緒に帰ろう」って言われた。
まるでこいつと付き合ってるみたい……
「付き合い始めたんだってー?」
他のマネージャーの子と話してる
「うん、やっと彼女が別れてくれたんだ。」
俺の気持ちを無視して……
自分で選択した未来だから
後悔のない選択
私だけの未来なんだから
過去も現在も変えられないけど
これからの未来は変えられる
_________________________________________
ヒロと出会って、ずっと友達だった。そして、恋人になって……このままずっと続くと信じていたけど、終わりはあっけなく訪れた。
ヒロと出会って色んなことを経験した。楽しいことも悲しいことも……いつも、隣にはヒロがいた。でも、もうこれからはヒロはいないんだ。
別れて、辛くて泣いた。……だけど精一杯普通通りに……
どうすれば一番いいのか……
1人になりたいって思っていた。だけど、本当は誰かといたかったんだ……
初めて美月ちゃんの家に遊びに行った。美月ちゃんの家族はまだ誰もいなかった。
「奈緖ちゃん、無理してない?」
「え?」
「……私も色んなことがあったから……」
やっぱりむりしてるの分かってたんだ……
「うちなら誰もいないから、泣いても大丈夫だよ」
美月ちゃんの言葉に涙がこぼれた。
でも、この涙は別れたから辛くて泣いたわけじゃない。美月ちゃんの優しさに涙がこぼれた。
「美月ちゃん、ありがとう。でも大丈夫だよ。」
「無理してない?」
「うん……辛くないって言えば嘘になるけど、美月ちゃんも彩花もいるし……」
終わった恋よりも、優しい友達との未来を……