彼は大事にしてくれる
けれど私じゃ釣り合わない気がしていた
どこか空回りしてた
彼の気持ちが……本心が……知りたかった
_________________________________________
ヒロと一緒にいても、どこか空回りしてて、釣り合わない気がしていた。
でも、あの日のことを思い出すと……愛を感じられた。
いつも余裕だと思っていたのに、ヒロも不安だったんだね。
「奈緖、俺が簡単に手放すと思ってんのか?俺が手放すことはない。何があっても……。奈緖は簡単に俺を手放すのか?」
「絶対に離さない」
もっと好きになってほしいから、頑張る。
ただ前へと進む。ヒロと一緒に幸せな未来へと、進む
別れても好きな人……
あなたとの初めての恋だった
あれから連絡を絶っていた
それでも好きな気持ちがよみがえる
自分で決めたのに……
_________________________________________
彼と別れて……もう忘れたと思っていても、奈緖たちが仲良くしてるのを見ると、彼を思い出す。別れを決めたのは、私なのに……
奈緖と歩いていた帰り道……彼が現れた。
「俺、やっと気付いたよ。やっぱ美月じゃないとダメなんだ。もう一度付き合って……」
って、言われたけど、愛されてるって思えない。バカだな……勘違いしちゃダメ……もうあの頃とは違うんだね。離れた気持ちは……これ以上勘違いしないためにも、距離をとろう……
「私なら大丈夫だよ。彼女と幸せになって……もうあなたなんて好きじゃないから……」
好きじゃないなんてウソ……本当はまだ好き……
「それなら、せめて友達に戻ろう……」
どうして?そんな簡単には戻れないよ……
「無理……」
好きになるのに理由なんてない
あなたと目が合うだけで嬉しかった
これが……恋……
耳に残ったあなたの声が……
あなたのことを考えるほど……
逢いたくなる
これから……きっと……
一生の恋になる
_________________________________________
奈緖と弘人……2人は着々と愛を深めていき……今は2人きりの時間を過ごしたい……な。
1人でも平気って思っていた。でも、今は1人じゃない。1人でも平気って言っていたのは、傷つきたくなかったから……気持ちにフタをして、強がっていた。本当は、1人じゃいやだった。もう気持ちに嘘はつきたくない。
あなたといられることが嬉しくて、楽しくて、まわりが見えてなかった。
友達が大切。わかっていたはずなのに、彩花と美月ちゃんとの時間が減っていた。
彼との心の距離が離れていた
でも簡単に割り切れない
いごこちの好い関係だった
だけど本当の気持ちはなかなか聞けなかった
近くにいたのに遠くに感じる
別れたけど嫌いになれない
初じめての恋……
初めてのキス……
私の初めては全部彼だった
だけど彼はもういない
忘れられない恋……
ダメ……ダメ……さっさと忘れなきゃ……
でもまだ残ってる……心の奥底に……
_________________________________________
奈緖と一緒にいる時間が減った。奈緖と弘人が仲良くしてるのを見ると、彼のことを思い出す。わかれたけど、まだ心の中に……
これまでたいしていいことなかったけど、彼と出会えてよかった。彼がいなかったら、奈緖ともであえてなかった。彼の幸せを……祈っている。
私は奈緖に出会えてなかったら、きっと今も失恋に苦しんでいた。恋は終わりがくるけど、友情は終わらない。奈緖との絆はつながってるって信じながら……
奈緖の存在は、唯一無二……かけがえのない友達
中学の時は1人の味方もいなかった。あの頃は、イヤなことだらけだった。私は内にこもり、自分を守った。何も聞きたくなかった。何も感じなかった。そんなわけはない。本当はずっと傷ついていた。いつも1人だった。そんなとき現れたのは……奈緖だった。
でも……ね。最近は不安になる。弘人とつきあい始めてから、一緒にいる時間が減った。奈緖が幸せなのに、もっと奈緖といたいって……思ってしまう。
それぞれの想いが交差する
あの時の私は何もわかっていなかった
あんな男と思いながら……
あなたの言葉が嘘か本当かわからないのに……
あなたの優しいら甘えたくなってしまう……
_________________________________________
彼と別れても、友達がいてくれるから平気だった。だけど、奈緖との時間が減って淋しかった。
そんな時、彼からもう一度やり直したいと言われた。彼の優しさに……淋しさを埋めるために、やり直すことにした。
彼が奈緖に2人が別れた原因は奈緖のせいだと話していたことを、知らなかった。
そして、奈緖と話す時間はなくなっていった。
私は孤独に押しつぶされそう。奈緖といると、気持よくて夢みたいで、幸せな日々だった。あの時間ははずっと続くと信じていた。彼と付き合っても、心の中にとどめておいた想いがあふれてくる。
友達だと思ってた
あなたとならきっと永遠に続くと信じていた
だけど違ったんだね
楽しかった時間ってあっというまに終わる
せつない……ね
少しずつ変わりはじめる日々
今は何も話したくない
なるべくごまかして
色んなことを見ないフリしてきた
これ以上傷つきたくないから……
_________________________________________
美月ちゃんが彼とよりを戻した。元気になってよかった
そんな時、美月ちゃんが「毎日話しかけてきて鬱陶しい。」「友達ヅラして……」と、彼に話していたと聞いた。これ以上は、聞きたくなかった。なんだ……友達だと思ってたのは、私だけだったんだね。涙が止まらない
仮病で学校を休んだ。一日中泣いて……
心配して、家にきてくれたのは彩花だった。そして、かくかくしかじか……この間のことを話した。
「美月ちゃんがそんな子だとは思わなかった。でも、大人しいから話しかけられて断れなかったのかもしれないね。」
そう……きっと、そうなんだと思う。もしかしたら、彩花も……
「彩花も、イヤだったら……」話してる途中で……
「イヤだったら、中学の時からずっと一緒にいないよ。これからもずっと一緒にいるよ。」
彩花の言葉に、また涙がでてきた。
「もう……なんでまた泣いてんの……よ」
「これは、嬉しくて……」
ギユっと、彩花が抱きしめてきた。あったかい……
そして、美月ちゃんと話すことはなくなっていった。
なんで……?
どうして……?
手を伸ばせば手が届く距離にあなたがいるのに
あなたと話せない
特別だと思ってたのは私だけだったの?
私……舞い上がってたかも……
あなたといると自然な自分でいられた
どうしてあなたの前では素直になれるんだろう?
あなたと過ごす時間が楽しかった
今は独り
今までは独りでも平気だった
でも今は胸が苦しくなる
私が私でいられなくなっちゃう
喜びも悲しみも
全て思い出に変えていく
手のひらからボロボロとこぼれ落ちていく
_________________________________________
彼といても、以前のように楽しくなかった。
学校で奈緖ちゃんと話さなくなった。中学の時に戻っただけなんだけど、奈緖ちゃんとの楽しい時間を思い出して胸が苦しくなる。胸がつぶれそう……
奈緖ちゃんは、ほかのクラスメートと話してる。そこはこの間までは私の居場所だったのに……私には誰もいないの……充分すぎるくらい幸せだったもの……現実にもどるだけ……これが私の現実……日々は否応なしに過ぎていく。
でも、なんで急に奈緖ちゃんは……1人で考えたって、答えなんかでない。気がつくと、奈緖ちゃんを目で追っていた。ぶつかる視線……ふいっと、目をそらされる……
クラスメートと少しだけ話した。「美月ちゃんは彼がいていいねー」「そんなの……」と言いかけて、違う子に声をかけられて、離れていった。彼がいるだけで、なんでプライベートも充実してると思うんだろう……か?彼がいても、何か物足りなくて……幸せを感じられなくなっていた。
友達と過ごす時間。それは、奇跡みたいなものだね。そんなありふれた奇跡の時間をあなたと過ごした。喜びも悲しみも全て思い出に変えていく。あれは現実だったんだろうか?手のひらからボロボロとこぼれ落ちていく。
私の人生……ちっとも好きじゃない
恋を知らなかった
抗えないまま……
飲み込まれてしまいそうで怖い……
多少好みじゃなくても……よかった
あなたの優しい言葉がほしかった
こんなの恋とは呼ばない……よね
_________________________________________
もう一度付き合いはじめて、幸せいっぱいのはずだったのに、最近、彼の様子がおかしい。
マルに声をかけられた。
「アイツが浮気してるのを知っても、まだ付き合ってんのか?」
「もう別れたって……」
「優しい言葉を言われさえすればいいのかよ……」
「彼は優しい……もの」
「アイツは、女の子を簡単にホテルに連れ込むヤツだぞ。そんなヤツでいいのか?」
「別にいいんじゃない?もう別れたのなら……」
「は……?」
「彼は今は私と付き合ってんの。放っておいてよ。あんたには関係ないでしょ……」
「勝手にしろよ」
そのあと、彼と会った。まだ彼の家に行ったことはなかった。
「俺の家こない?」
マルにイライラしていた私は、彼についていった。彼女は私なのよ……だから、家族に紹介してくれるんだよね
アパートの一室……え?ここで家族と住んでんの?
部屋に入る
「遅っせーよ。」部屋には男が3人……
「ついてきたってことは、そのつもりだったんだろ?」
頭がグルグルして、どうしていいかわかんないよ。逃げなきゃ……だけど、足がすくんで動けない。怖い……
ドアを開ける音。まだ他にも?マルと奈緖ちゃんと彩花ちゃんと弘人くんと……
「美月、大丈夫か?」
「た……助けて……」
その後ろに警官がいた。警察に連れて行かれる彼らを見ていた。
「マルから全部聞いたよ。美月ちゃんのことを信じてあげられなくて、ごめんね。」
「奈緖ちゃん……」
「いいよ。泣きたい時は泣いていいんだよ」
私よりも背の低い奈緖ちゃんが、私を抱きしめた。涙がこぼれ落ちる。
私はなんでマルの言葉を聞かなかったんだろう。色んな人と会って、色んな意見を聞かなきゃいけなかったんだ
「アイツ、高校に入ってすぐにレギュラーになれると思ってたのに、レギュラーになれなくて、練習しなくなってさ……そうなると、結局サッカーやめたんだ。それで悪い奴らとつきあい始めた。それで彼女の友達とつきあい始めた。それも1人や2人じゃない。何人も……ホテルに連れ込まれて、さっきの美月みたいな目にあった。だから、知り合いの女の子に頼んで、付き合ってるから別れてと……それで美月には被害がいかないと思ってたのに、また付き合ってんのを聞いて、止めに行った。強く止めても、聞かなかった。だから、奈緖と彩花と弘人に話して、ついてきてもらった。怖い思いをしたと思うけど、間に合ってよかった。」
泣きながら聞いた。
「もう大丈夫だよ。だから、安心して……」
「うん……」
彼はもう昔の彼じゃなかったんだ。世の中に変わらないものなんてないんだね。こんな時に助けにきてくれた皆のことは信じられた。私は何もわかってなくて……
身を焦がすほどの狂おしい感情
お前はオレだけのもの
独占欲は加速する
いつもドキドキしすぎて
冷静になれないんだ
お前に惹かれていく自分をおさえきれない
お前に惹かれすぎて
お前といるとオレがオレでいられなくなる
愛しても愛しても愛し足りない
どれだけ時間が流れても
オレはお前しか見えてない
壊れるほど好きで好きでたまらない
_________________________________________
あれから、奈緖は美月ちゃんと過ごす時間が増えた。
俺達の愛は永遠?俺だけが好きみたいでさみしくなる時がある。俺だけが一方的に好きなんじゃないかって……
2人でいる時、奈緖が俺だけを見てくれるなら……だけど休みの日に1人でいるとさみしくなる。ひまな休日の時間を埋めるためにファミレスでバイトを始めた。