いつまで自分の気持ちなかったことにするの?
素直になれない自分がもどかしい

どうして今まで気づかなかったんだろう……

こんなに大切にされていたんだ
こんなに愛されていたんだ
不安だったのは私だけじゃなかった

2人の糸がもう一度結ばれた
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学校にこなくなった弘人

弘人の家に行く。

「なんで、学校にこないの?」
「奈緖には、関係ない。俺がどうしようと、俺の勝手だろ……」
「なんで、そんなこと言うの……」
「奈緖の前ではかっこつけていたかっただけ……本当の俺は……こんな弱い人間なんだ。奈緖は俺が嫌い?もう少しも好きじゃない?」
ヒロがこんなに弱さを見せるのは、初めてだった。こうさせてしまったのは、私なんだ……
「嫌いじゃないよ……でも、信じてもらえなくて悲しかった。」
本当の気持ちを伝えた。

「俺から離れていかないでくれよ。昔のように一緒にいたいよ。これからも、俺のそばにいてくれよ」

この気持ちが恋かどうかなんて、どうでもいい。あなたといたい。心が熱くなる。

「うん……私も信じるから、ヒロも信じて……ね」

切れてしまった2人の糸がもう一度結ばれた。

これからは違う関係を作っていける?

だけど勇気が出せなかった

その先にあるものは……?

あなたの優しさが少しずつ……
心が洗い清められていくみたい
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友達の涙も言葉も全てが嘘だった。噂はどんどん流れる

今度は白石さんが浮気をしたと言う噂だった。

白石さんが男と話していた。噂になった男?気になったから、2人が別れたあと、その人に聞いてみた。やっばり、白石さんが浮気なんてしていないことがわかった。それなら、なんで2人は別れたの?

直接、白石さんに聞いてみた。
「浮気なんてしてないなら、なんで別れたの?浮気してるなら、別れたいと言われたの?」
「信じてくれなかったから‥‥」
「別れたいと言ったのは、白石さん?」
「そうなる……かな」
「それじゃ、弘人くんが学校にまたきはじめたのは?」
「ヒロに、話に行ったから……」
そうなんだ。それなのに、私は自分のしたことを謝ることもできなかったんだ。

「私も、彼女の話を鵜呑みにして、ひどいことをしたよね……白石さんが悪くないってことわかったよ」
「もう終わったことだし、あなたがわかってくれたのなら、それでいいよ。それに、わかってほしい人がわかってくれるなら、それだけでいいよ。」
責められて当然なのに……

弘人くんが、白石さんを好きになった理由がわかった気がした。

欲しいものは手に入れないと気が済まない
だけど全然届かない
好きになってくれない人……

何もかもうまくいかないってことを知った
人生には諦めなきゃならないこともあるんだ

恋を始めるには……厚い壁が……
いつだって……全力……
私にもまだ望みがあるんじゃないかって……
期待していた

でも……届かなかった
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弘人くんが学校にきた。嬉しくなって、声をかけようとした。でも、声をかけられなかった。弘人くんの隣には、白石がいた。なんで……隣は私の場所じゃないんだろう……あんなに頑張ったのに……

友達に愚痴を言おうと、話しかけた。
「もう私にはなしかけないで……あんたの言ってたこと、全部嘘だったんだね。」
「う……嘘じゃない。あの子が、私の弘人をとるから」
「私の弘人を……って、弘人くんと付き合ってたの?」
「でも、私に笑いかけてくれたの……優しくしてくれたの……」
「弘人くん、誰にでも優しいよね。それは、あんたにだけじゃない。それなのに、2人に迷惑かけて……」
「あの子が浮気してるなら、私にくれてもいいじゃない……」
「あんたが、ファミレスで騒いだことも聞いたよ。バイト仲間の人と話すことが浮気なの?あんたが騒いだせいで、2人はバイトを辞めたって聞いたよ。その男の人にも聞いたよ。バイト仲間で仲はいいけど、浮気なんてしてないって……」
「そんなはずない。そいつが、嘘言って……」
「嘘?あんたの方が嘘だらけじゃない。あんたの言葉の方が信じられないよ。」
「それは……」
「あんたの言葉を信じた私がバカだった。もう、あんたの思い通りになんてしないから……」

そして、私には誰もいなくなった。弘人くんが手に入れば、何もいらないと思っていた。弘人くんと付き合うことも出来なかったし、友達も離れていった。

今までは、何もかもうまくいってた。どこでおかしくなったんだろう……

今までとは違う。みんなが私の悪口を言っている。だけど、何も言えなかった。全部、本当のことだったから……



あなたに恋してた
もう……過去形なんだ

たとえ別れても
この気持ちは忘れない
きっと忘れられない

もう一緒にはいられないけど
あなたは大切な人

な……に……これ……
胸が苦しい……
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彼は、苦しい時にそばにいてくれた大切な人……だった

高校に入ってから、色々とやることが多くて、彼に淋しい想いをさせたのかもしれない。だけど、他の女と遊んでるなんて……

マルと理沙と知らない子と4人で遊んでることを知った

すれ違う2人は……

久しぶりに会う約束をした。知らないふりをすることは出来なかったし……単刀直入に聞いた
「サッカーで壁にぶち当たってキツかった。そんな時に、美月はそばにはいなかった。近くにいた彼女に……でも、俺が好きなのは、美月だから……」
好きって言葉にも、愛を感じなかった。私は彼女なんだからって思っていた。でも、違った。あなたの中で……私じゃ……なくても……?なんだ……誰でもよかったんだ……
「私じゃなくてもいいの?そっか……私じゃなくてもいいんだ?」

あなたが私と一緒にいてくれるのは、たまたま同情してなんだってわかっているのに、期待していた。あなたといる時間が楽しかった。でも、今は苦しい。心臓が痛い

あなたの気持ちが離れてしまったんだね。浮気されて、気持ちが一気にひいた。こんな関係……いいわけない

「私……もう会わない。その人と付き合えばいい。」
「あっ……謝ろうと思ったのに……喧嘩するために来たんじゃない」
「謝っても、事実は変わらない」
「でも、やっぱり俺は美月がいい」
「……い……やっ……」
「俺が嫌い?」
なんでそんなことを聞くの?
「嫌いじゃないよ。でも、もう信じられない。」
ほんとは、すごくイヤなの……あなたともう会えなくなるなんて……でも、これが最後……

うまくいってると思っていた美月の恋が終わった。奈緖ちゃんもこんな気持ちだったんだろう……な。

奈緖ちゃんに連絡したら、彩花ちゃんと2人ですぐに家にきてくれた。

昔は、そんな友達もいなかった。今は友達がいてくれるんだ。

キミは優しくて……
でもオレにだけじゃない

もうオレのもの……なのに……
全然足りない……
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美月ちゃんが彼と別れた。美月ちゃんが元気になれるように、奈緖が美月ちゃんと一緒にいる時間が増えた。優しい奈緖のことだから、しょうがないって、頭ではわかっているんだ。だけど、一緒にいられないと、不安でたまらなくなる。男だけじゃなく、美月ちゃんにまで嫉妬してる心の狭い俺……

少しでもいいから、一緒にいたい。
奈緖に逢いたくて……逢いたくて……胸がつぶれそう
奈緖が足りない……逢えないと苦しい……

俺だけを見て……
俺は奈緖しか見えないんだから……
奈緖なしじゃ生きられないくらい好きなんだ……
奈緖を離したくない……

明日は休みだし、久しぶりに奈緖と2人きりでデート
楽しみにしていたのに、美月ちゃんと遊ぶことになったからって……デートが中止……

トラブルを乗り越えて
様々な障害を乗り越えて
全てを乗り越えて

やっとつかまえた
オレだけのお姫様
大好き……だよ

何もかも昔のままだって信じていたいけど
変わることもあるのかな?

好きな気持ちはきっとオレのほうが大きくて……
いつも気持を伝えるのはオレで……
一緒にいても不安だった

だけどキミがいるだけでいい
もう何もいらない
キミがいなくなったら生きていけない
もう何があっても離さない
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色んなことがあったね。あれから、何もなかったように、変化のない毎日……だけど、こんな普通の毎日が大切なんだ。隣には、奈緖がいてくれる。それだけでいい

でも、今も不安なんだ。本当の気持ちはどうなんだろうか?LIKE?LOVE?

もう、嫉妬して、嫌われたくない。だけど、もっと一緒にいたいし、奈緖の全部を俺だけのものにしたい。

父さんは今日は帰ってこない。一人きりの部屋……

美月ちゃんと遊んだ後、奈緖が家にきてくれた。デートできなかったことでへこんでたけど……

「奈緖は……誰のもの?」
赤くなった奈緖は……
「ヒロ……」

感じる……奈緖のドキドキ……
感じて……オレのドキドキ……

これからも、ずっと一緒にいて……

手をつかんで……想いをこめて……キスした

このままじゃ……奈緖への想いをごまかせなくなっちゃう……

「がっついて、嫌われたくないし……」
「嫌いになんてならないよ……だったら、ヒロが一人きりの部屋にきたりしない……よ……」
真っ赤な顔をして、うつむいた

我慢しようと思ったのに、理性が吹っ飛んだ。

「ヒロ……ヒロが思うよりも……ヒロでいっぱいなんだよ。ヒロ以外目に入らない。」
なに……かわいいこと言って……んだよ……

初めて……繋がった心と体……





オレの気持ちは……
お前でいっぱい
気持ちは大きくなる一方で……
気持をおさえられない

出会ってからずっと……
お前しか見てない

オレの目にお前だけを映させて……
お前の目にオレだけを映して……
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あれから、2人で過ごす時間が増えた。こんな風に奈緖が隣にいてくれる。ありきたりな時間が、ずっと続いてほしい。

「ヒロって、いつも余裕たっぷりで……」
「余裕なんてねーよ」
「いつも私がドキドキしてても、いつも余裕そうで……」
「余裕そうに見えてた?」
「え?う……ん」
「奈緖といると余裕なんてなくなるよ……」
「それって……どういうこと?」
「油断したら、誰かに奈緖を奪われそうで余裕なんてなかったよ」
奈緖に惹かれていくほど、苦しくなったよ。奈緖の初恋は俺じゃない。奈緖の初彼は俺じゃない。それを知るたびに、苦しかった。
「そんなことを考えてたの?そんな相手いないって……」
って、笑った奈緖。奈緖が気づいてないだけだ。今まで奈緖を見ていて、奈緖にむけられた視線に気づいてないだけだ。なにげに、男どもの話題にのぼっていた。隣に俺がいたから、防げていただけ……何もわかってなかったんだな……これだから、ますます不安になる……

今……誰よりも奈緖の近くにいるのは、俺なんだ。

奈緖の瞳に映る俺……
俺の瞳に映る奈緖……

「私は、ヒロが好きだよ」
ぎゅっと抱きついてきた。

ヤバイ……かわいすぎる。ますます好きになっちゃう。どんだけ好きにさせるつもり……なんだよ。

彼は大事にしてくれる
けれど私じゃ釣り合わない気がしていた

どこか空回りしてた

彼の気持ちが……本心が……知りたかった
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ヒロと一緒にいても、どこか空回りしてて、釣り合わない気がしていた。

でも、あの日のことを思い出すと……愛を感じられた。

いつも余裕だと思っていたのに、ヒロも不安だったんだね。

「奈緖、俺が簡単に手放すと思ってんのか?俺が手放すことはない。何があっても……。奈緖は簡単に俺を手放すのか?」
「絶対に離さない」
もっと好きになってほしいから、頑張る。

ただ前へと進む。ヒロと一緒に幸せな未来へと、進む

別れても好きな人……
あなたとの初めての恋だった

あれから連絡を絶っていた
それでも好きな気持ちがよみがえる

自分で決めたのに……
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彼と別れて……もう忘れたと思っていても、奈緖たちが仲良くしてるのを見ると、彼を思い出す。別れを決めたのは、私なのに……

奈緖と歩いていた帰り道……彼が現れた。
「俺、やっと気付いたよ。やっぱ美月じゃないとダメなんだ。もう一度付き合って……」
って、言われたけど、愛されてるって思えない。バカだな……勘違いしちゃダメ……もうあの頃とは違うんだね。離れた気持ちは……これ以上勘違いしないためにも、距離をとろう……
「私なら大丈夫だよ。彼女と幸せになって……もうあなたなんて好きじゃないから……」
好きじゃないなんてウソ……本当はまだ好き……
「それなら、せめて友達に戻ろう……」
どうして?そんな簡単には戻れないよ……
「無理……」