駅前の人混みの中。
1人の男がこっちを見ていた。
俺はその男がすぐに誰だかわかった。
「元気そうやん、祐くん。」
その声にも聞き覚えがあった。
…それは間違いなく、渓だった。
「ねぇ、だれこの人?」
彼女がわざとらしく腕を組んでくる。
それを見て渓は訝しんだ。
俺はすかさずその手を振り切った。
「元気してるかな〜って思って来てみたけど。そんな必要なかったみたいやな。こっち来て新しい彼女とデート?ちょっとがっかりやわ。」
「渓っ、ちがう。これは…」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…