あえて嘘のつく必要はないので、俺は全部正直に答えた。
事実、毎週日曜日はかかせない用事がある。
「えーっ!ほんと?じゃあ土曜日遊ぼうよ!」
突然彼女の目が輝きだした。
断れるわけもないので、俺は少しうなずく。
「よっしゃーー!」
彼女はガッツポーズをつくる。
そんなに俺と遊べることが嬉しいのかな。
なんだかこっちにきて初めて友達だって感じて、少し嬉しかった。
「じゃ、土曜日。駅前に10時ね。あっ、夜の10時に来ちゃやだよ?」
「それくらいわかってるよ」
彼女は二へへと笑うと、今にもスキップをしそうな足取りで去っていった。