「見張ってもらわなくてもドジなんかしないよ」


私はちょっとムキになって膨れ上がった。


でも、同時に照れてもいた。


そんな私をみて、渓くんは面白そうに笑う。
ちょうどテレビで漫才でもみているかのように。


それが余計に私を腹立たせるんだけど、渓くんにはいつもお世話になってるからあえてスルーする。


「そういえば、いつからいたの?」


「1限目の休み時間から毎回。やっと出てきてくれたでほんまに」


「え、そんなに来てたの?声かけてくれたらいいじゃん」