ガチャ…


もうずいぶんと古い扉だなあ。そんなことを考えていると、少し先に先客が見えた。


「…っ佑。」


思わず私は声を出してしまった。


その声に気づいたのか、祐は曇った顔でこちらを振り向いた。


「…久しぶり。」


「祐…、あの日はごめんね?言いすぎちゃった。また前みたいに…」


「ごめん。本当にすまない。」


そう言って立ち去ろうとした祐のシャツの袖を引っ張って、私は無理やり引き止めた。


「どうしてそんなに逃げてるの?いつから、祐はそんな風に変わっちゃったの…?」