毎日のように練習して、修正して。
ついに明日が本番。
「みんな、明日のために本当にありがとう」
「待てよ、俺たちさ、これで解散するわけじゃないんだから。それに、俺たちだってやりたいからやってる。ただそれだけだよ」
新しくメンバーに入ってくれたドラムの愛斗。
「そうだよ。この舞台が終わっても来年、再来年って俺たちの活動は続くよ?」
キーボード担当の正輝。
「緊張したら俺見ぃや?全力で笑わせたるから」
ベースの渓くん…いや、私の大好きな彼氏。
このメンバーでは女子一人だけど、そんなの全然気にならなくて。
みんな女子としてじゃなくて一個人として扱ってくれるからとても楽だ。
まぁ、渓くんだけは違うけど。
でも、付き合っててもからかう人はいないし、私たちとしては過ごしやすい。