渓くんは私を責めずに優しくそう言う。


…こうなってしまうことを覚悟してたつもりなのに。


いざとなったら人間弱いもんで、他人に迷惑ばかりかけてしまう。


泣きたいのは私だけじゃないはずなのにな…。


その後、チャイムが鳴ってしまったから、仕方なく教室に入ったけど、授業を受ける気にも全くならなくて保健室へ向かった。


「どうしたの?そんな真っ赤な目をして」


スクールカウンセラーでもある斎藤先生は私にそう言った。


ここは体だけじゃなくて心の病気も治してくれる場所だ。