2人がいなくなって、渡り廊下にただ一人。


ついさっきまでは気づかなかったけど、今日はとても天気がいい。


秋晴れの空は私の心のモヤモヤをも消し去ってくれるようだった。



卒業まであと半年。


中学を卒業したら、もう祐とは今のような関係でいられなくなるかもしれない。


…ううん。そんなの嫌だ。


ずっと祐と一緒にいたい。


だから私は、密かにこの澄み切った青空に向かってお願いごとをしたんだ。


誰というわけでもない。


神頼みでもなんでもいい。



『祐とずっと一緒にいられますように』