「じゃあ、そろそろ出る準備をするよ」


「いつ帰っちゃうの?」


「明後日。学校は明日までかな」


「…そんなに早いんだ。お見送り、行くね」


「うん。ありがと」


そう言って二人はまた手をつなぐ。


でもこれは男女の関係なんかじゃなくて。


お互いがんばろうね、そんな意思のこもった握手のようなものだった。




そうして次の日になった。


今日はお見送りの日。


「僕はまた、横浜に戻ることになりました。ほんの少しの間だったけど、すごく楽しかった。また、遊びに来ます。ほんとうに、ありがとう」