私の目から嬉し涙が一筋こぼれた。


人から頼られたのは久しぶりで、嬉しかった。


せっかく出会えた兄妹だけど、それぞれの道でやっていくのが正解だと思った。私にとっても、お兄ちゃんにとっても。



「また今度、なにか仕送りしてよね。おいしいフルーツとか」


「ははは。またなにか送るよ」


二人とも、また離れ離れになることについてはなにも言わなかった。


だって、離れていても繋がってるから。


片親でも血のつながった兄妹は兄妹だから。寂しくなんてなかった。