私はその手紙を読んで、驚愕した。


まわりのみんなも、言葉にならない感情を抱いていたと思う。


雄斗くんも、この手紙は初めて読んだようで、目に涙がたまっていた。


「ねぇ、どうして雄斗くんは、こっちに来たの…?」


おそるおそる、聞いてみる。


でも、それを聞かないにはこれ以上話は進まない。


「見つけたんだ。父さんの残した手紙を。おばさんに、いや、お母さんに残したように、僕にも父さんは残してた。でも、僕は今までそれを受け取ってなかったんだ。義理の父が、僕にそれを手渡さなかった。