今日も日付が変わってから帰ってきて、
ご飯も食べずに寝室に向かおうとした悠ちゃんに、
話したいことがある、と言った。


今日こそはハッキリ言おうと思って。


悠ちゃんは戸惑っているようだった。


ねえ、私のこと好き?
私と一緒に居て楽しい?
...結婚したくない?


聞きたいことは沢山あったけど、
疲れている悠ちゃんを見ると、
私はそんなこと言えないなって思ってしまうんだ。


「もう少し早く帰ってこれないの?」


結局遠回しの遠回しで、
こんなことしか聞けなかった。

もう少し一緒にいたい。
一緒にご飯食べたい。

でも、悠ちゃんは違った。


「ごめん。でもそういう仕事だって梨々花も判ってただろ?疲れてるんだ。もう寝るよ」


私の中の何かがプツンと切れた様な気がした。

もう、私たちはダメなのかな。


「悠ちゃんは、それでいいの...?」

「え?」

「私は悠ちゃんと一緒にご飯食べて、会話して、テレビ見て...そういうことをしたいの!」


もう、止まらない。

「私は悠ちゃんと結婚したいし家族に成りたいよ!?

でも悠ちゃん違うんだね。

私は悠ちゃんがいなきゃ楽しくないし、
悠ちゃんの帰りを待ってる時は寂しいなって思う。

でも悠ちゃんは、私がいなくても生きていけるんでしょ!」