やはりお母さんは、すでに亡くなっており
浮遊霊になっていた。

『あ、ママだ!!』

大翔君は、お母さんを見つけると駆け出して行く。

『大翔!?』

お母さんは、気づくと大翔君を抱き締めた。

幽霊同士なら
触れ合うことは出来る。

そして大翔君は、僕達のことを教えると
お母さんは、頭を下げてお礼を言ってきた。

父さんは、僕達を連れて
お母さんと大翔君のもとに行く。

『息子がご迷惑をお掛けしてすみません。
なんてお礼を言ったらいいか……』

「いえいえ。俺は、住職をしています。
それでなんですが、あなたの現状は……すでに」

『はい。分かっています。
自分の死体を見ているので……私は、
すでに亡くなっています。ですが、息子は……』

「そうですね。息子の大翔君は、
重体ですが、まだ生きています。
幽体離脱してるだけので魂を戻せば大丈夫かと」

父さんからの説明を聞くと
ホッと胸を撫で下ろす大翔君のお母さん。