「おやおや。揉めているねぇ……」
そう言って声をかけてきたのは、前代様だった。
「前代のお祖母ちゃん!!」
「前代……ひいお祖母様!?」
どうして前代様がここに?
驚いていると伊織も同じように驚いていた。
「か、観音様……!?」
観音……?
「伊織……心愛の言う通り
この人の心残りを取り除いておやり」
「ですが……」
「大事なのは、成仏させる事ばかりじゃない。
そして、お前さん達を生まれ変われるように導いたのも
ただの巡り合わせではない。
大切な事を学べさせるためだ。生まれ変わらないと
分からない人生もある」
「人との関わり……大切におし」
前代様は、そう言ってきた。