「まぁまぁ、お父さん。
お互いの不注意ということでいかがでしょうか?」
波風を立てないようにしようとする校長。
これだと話にならない。
仕方がないか……。
「僕……見たよ。心愛が直接
イジメられたところを……三田先生。
あなたは、教師だよね?
いい加減に認めて、これから
どうするか考えた方がいいのではないのか?」
僕が助け船を出した。
「えっ……?」
僕は、力を込めた。
すると応接室に置いていた椅子や
物がガタガタと震え出し宙に浮いた。
これは、僕がやっている。
「キャアッ!?な、何よ……これ!?」
「龍聖!?」
父さんが慌てて止めるのでやめた。
もちろん、ちょっと脅かすつもりだった。
本気でやる訳ではない。
驚いている三田先生。
「世の中には、まだまだ知られていない
不思議なことがあるんだよ!
これは、あくまでも一部…ご理解頂けましたか?」
僕は、クスッと笑った。