もちろん戻った頃には、
無惨にもバラバラになった首飾りの数珠が……。
いつもニコニコと無邪気な心愛は、
こればかりは、驚いた表情をしていた。
周りの女子生徒達は、
それを見てクスクスと笑っている。
すると取れた数珠を拾い見つめていた
心愛の様子が変わる。
肩をブルブルと震えていた。
ビクッ!!
や、ヤバい……心愛が癇癪を起こす!?
僕は、慌てて席を立つと隣のクラスに急いだ。
何とか被害を防がないと……。
「皆。すぐに窓ガラスから離れろ!!」
僕は、クラスに入るなり
大声で皆に呼びかけた。だが、しかし
間に合いそうになかった。
「うっ、うわぁぁ~ん!!」
癇癪を起こした心愛は、大声を出して
泣き出した。
すると窓ガラスに響きが入り
凄い勢いで割れ始めた。