うっ……睨まれた。

でも、父さんには、いずれ話さないとならないと思っていた。
心愛が絡むと隠し通すのが難しくなるから。

「まぁ、私のやっているイタコの力も
半分は、その門が関係しているのだけどねぇ……」

「そ、そうなんですか!?」

お母さんも驚いていた。

「あぁ、イタコの能力は、
死者を呼び寄せることなのだが、あの世に居る場合は、
前もって番人に開けてもらえるように頼んでおく。
だが私みたいに直接番人の場合は、
そんなの関係なしに開けることが出来るのだ」

「今は、世代も変わり番人も若返っているがね。
フフッ……」
 
先代様は、不敵に笑う。

笑い方が少し怖いけど……。

「ねぇねぇ、先代のお祖母ちゃんは、他の番人に会ったことがあるの?
どんな人達?」

心愛が不思議そうに尋ねる。

「あるよ。前任から今の世代のもね。
今の世代は、お前達と同い年か年が近いから
その内に会えるかもしれないねぇ~楽しみにおし」

「やった~」

キャッキャッと大喜びの心愛。

他の番人か……それは、僕も会ってみたいな。
同じ千里眼を持っているのだろうか?