大翔君は、酸素マスクをしていて
点滴や管で繋がっていた。

『パパだ!!パパ……』

大翔君は、父親に気づくと必死にパパの名を呼んだ。

まだ父さんに手を繋がれていたから
そばに行けないけど。

すると父さんがニコッと笑いかける。

「あぁ、お別れだ。
行っておいで。パパのところに」

そう言い優しく頭を撫でてあげる。

『うん。ありがとう
おじちゃん……心愛ちゃん、龍聖君』

大翔君は、嬉しそうに笑うと
父親のもとに駆け出して行く。

そうしたら大翔君の姿が消えて行く。
今、魂が身体の中に入ったのだ。

目をうっすらと開ける大翔君。

「ま、大翔?気がついたのか!?
せ、先生。息子が目を覚ましました」

大翔君の父親は、喜びながら医師を呼んでいた。