世の中の独身女性が一度は必ず独身である理由を心にしまっている。
「出会うきっかけさえあれば」
「きっといつか運命の人に」
希望をただただ夢見ている、それでけの理由で利用できるものを利用せず、独身生活を送っている。
本当にそれでいいのか、そう思っている人は、実際には独身女性の半数以上だろう。
私もその一人である。
笹野恵里花。28歳。
私のまわりは、みんな、幸せに包まれている。一番仲のよかった咲希にも、幸せのラインを越され、さらに向こうには、子供と言う天使も舞い降りたそうだ。

ここまで差を見せつけられると、腹が立つ。
腹が立つ理由も、責任も全部自分にあることは承知してる…けど。

元々、私は自分で言うのもなんだけど、
モテなかった訳じゃない。学生時代は、彼氏の空きがあまりなかったくらいだった。
ラブレター?って感じのは、結構あったかな?
あるとき、なんでそんなにモテたのか?疑問に思いながらも、好きになった人の中で一番本気になれた人がいた。その人と高1の夏から付き合って、一年記念日の頃に今まで来てたラブレターが突然途絶えた。理由はあとになって噂できいたけど、はじめて一年っていう長い期間付き合って新鮮な気持ちだったこととは裏腹に、回りの人たちから、こいつとはもう付き合えない所詮顔で選んでてハードルが高いんだ。告白しても無駄だと思われるようになったらしい。
それから、私の噂はエスカレート。

昔は、尻軽で、誰かと付き合ってないときがすまないタイプだったけど、今は顔、体に完璧じゃないと付き合ってくれない。
理想が高いんだ。
他にもモテなくなる理由が隠れてた。
この出来事がきっかけで、私は大好きだった彼とも別れることになった。