龍也とのキスは、
煙草の苦さとミントガムの味がした。



前に煙草を吸う時には
ミントガムを噛むって言ってたから、
そのせいかな。



苦いけど甘くて長いキスは徐々に深くなり、
口の中に何かを押し込まれた。



そしてその何かを残して唇は離れて行った。



「ん…ガム…??」



そう何かとは、
清涼感を漂わせたミントガムだった。



「…初ディープキス。」



「━━…っっ!!」



いつも龍也はそうやって、

突然に、強引に、

私の心を簡単に奪っていったね。



私はその度にもっともっと、

龍也の事を好きになっていったんだよ━━…。