静かな 熱い 想いに 甘く 溶けると 何色になる？

ルーム・シェアの相手は 会社の同僚 彼のゴージャスなフィアンセ 父親の違う弟と妹の存在 訳ありの美しい母親の境遇 そして 超イケメンな元夫の素行に 私を取り巻く環境は かなり複雑で密だった

「ゆり香、愛してる。」 頭上にはこの世のものとは思えないほどの巨大なカーテンが 様々な色彩で透明にキラキラと輝きながら大きくウエーブし 自分も揺らされているような感覚と 凍りつくほど神秘的なそのオーラに吸い込まれそうになる ここアイスランドの夜空を飾るオーロラの下で 分厚いグローブの中の凍える手を私は彼と握り合い 遥か遠くのきらめきに感動しつつ魅入っていた。 白銀の冷気の中で寄り添って。