それから私たちは、美捺の家に向かった。
ーガチャガチャー
美捺が鍵をあけ、玄関に入る。それに続き、咲希奈と私も入る。
「お邪魔しまーす」
なんだかんだいって、美捺の家は初めて。いつも、カラオケとかで家では遊ばないし。
そんな中、リビングらしきとこから一人の男が現れた。
「お!おかえりー…って…さ…きな?」
その男は…
「弘弥!!」
そう。誰でもない弘弥君。
弘弥君は動揺を隠せないでいる様子。咲希奈は、悲しそうな顔。
そんな中、美捺が口を開いた。
「どう?嘘じゃないでしょう?これが事実!」
「なんで咲希奈がいるんだ?」
弘弥君は、わけが分かっていない。
それもそうだ。
訳を私が説明した。「そっかー。なら、もう隠しきれないな。咲希奈。俺は美捺と幼なじみだ。で、元カノでもある。
でも、俺は咲希奈が好きだ。嘘じゃねーから。此処に住んでるのは、親が決めたこと。咲希奈に言っとけば良かったな。不安にさせたくなかった。だから…
咲希奈に会うたび、言おうとしたことは何回かある。でも言えなかった。ごめん…で『弘弥…私、怒ってない。私は…弘弥が大好き。それは、これからも変わらない。』」
咲希奈は、弘弥君が話してるのを遮って話した。
それを見ていた、私と美捺。美捺は、鼻で『ぷ♪』っと笑い口を開いた。
「ほんとー、手間がかかる恋人ですねー。弘弥!!あんた素直になりなさいよ?
高城さん!!今まで意地悪してごめんなさい…
これからは、応援するから…仲良くしてくれるかな?」