そして放課後。
いつものように、帰る準備をして、美捺のとこに駆けつけた。
「みーなーつー、帰ろう?」
咲希奈に呼び出されたのは、忘れた訳ではない。もし、今屋上行ったら、美捺を裏切ってしまうから。
でも、いつもの自分ではない。自分で分かる。
「うん…って…舞なんかあった?」
やっぱりね。気づくよね…
隠せないよね?
「実は…」
言っていーのだろうか…
「実は?」
美捺は、心配したような目で、私を見つめている。
「実はさっきね?咲希奈から手紙きたの…呼び出し。放課後屋上来てって…あ、でも行かないから。ただ、うざかったから…」
バレバレだよね?
「ばーか?
行きなさいよ。私なら大丈夫!つか、私も行く。理由自分で言うから…行こう。ね?」
意外だった…美捺が、口にしたこと…夢じゃないかってぐらい。大袈裟かもしれないけど…
「………うん!」
それから、私たちは屋上に向かった。
ーガチャガチャー
扉を開いたと同時に、咲希奈が振り向いた。
「舞!呼び出してごめん!はな…美捺いたんだ。」
咲希奈は、美捺を見てオーラを変えた。それには、私は気づかなかった。
「いちゃ悪い?高城さん」
なんか、やな空気…目と目が火花散ってるよ…
「別に。
舞?なんで避けてたかは分かるよ。美捺…戸崎さんに言われたんでしょ?」