先生にちゃんとは伝えられなかったけど、
言いたいことは言ったし、
私、別に先生と、どうこうなりたかったわけじゃないの。
ただ、ずっと好きだったの。
叶いたいなんて願わなかったわけじゃないけど、叶わないの知っていたから。
先生に恋したときから、ずっと知っていたから。
先生、私ね、
いつも、先生があやのって呼ぶとき、
先生は私の名字、綾野 奈乃(あやの なの)って名前の名字を呼んでたのは知ってます。
でもね、
先生に名字で呼ばれてるって思ったことないです。
いつも、名前で呼んでもらってるって思ってたんです。
勝手にひらがなに変換して。
あやのって名字大好きだったんです。
名前のような名字だったから。
先生に唯一名前で呼ばれているような気分になるんです。
他の生徒より特別なだけでよかったんです。
先生、
先生、大好きでした。
ありがとう。