幼い頃から引っ込み思案だった私を、笑顔にしてくれたのは君だった。
側にいて、支えて、守り続けてくれたのは君だった。
なぜ気づかなかったんだろう。
君の隣が、
当たり前じゃないこと。
なぜ、分からなかったんだろう。
君の隣にいることは、
奇跡のようだということ。
全てを知ってしまった今、私にこの思いを伝える資格なんて…………
どこにもない。
不意によみがえる、笑顔で溢れていたあの頃の記憶。
窓から見える広大な空には、
わたあめのような小さな雲がいくつも浮かんでいた。
君と私の、
数えきれない想い出のように。